開業後に陥りやすいのが軌道にのってからです。とかく軌道にのると経費になるからと無駄使いがふえ、あまり経営に興味がなくなります。そういうときこそ我々が以下の経営をチェックして助言します。
もともと有床診療所であったA眼科ですが、理由があり無床診療所に戻したいとの事例
まず、無床になったときの収入予測そして収入予測より人件費を含めた適正な経費率の算定を行う。そしてそのための職員の退職勧奨、就業規則、給与規定の見直し、銀行借入の借り換え等を実施、現在では収入は大幅な減額となるものの、経営は以前より安定する。
開業して10年近くなり、職員はみな勤続年数も長く、安定していたがほとんどやる気がみられず、院長も職員に対して相当のストレスがあった事例
職員を同時に全員解雇する。解雇にあたっては求人を事前に行い、近隣の診療所にお願いし、研修を行う。ほとんど影響なく新スタッフにて始める、院長も当初難しいと思われた全員解雇ができ、現在は士気の高い職員と診療に従事できるようになる。
開業して3年ほどして医療法人を設立を期に医療保険及び所得保障をすすめた事例
一般的には医療法人の節税として長期平準定期生命保険あるいは逓増定期生命をすすめるケ-スが多いと思いますが、これらは万が一に備えるといったことよりも将来の退職金の原資ととらえております。人間は滅多に突然死ぬことはなく、よくあるケ-スは病気入院等により数ヶ月間診療ができなくなる場合です。そのための備えをおこたっておりました。通常は掛け金の低い医療保険や所得補償保険にはいるべきと考えます。これらは要件をみたせば経費になります。そして先生が診療できなくても出て行く家賃、人件費、借入返済、リ-ス料等の経費は補うことができます。